箱根町 のバックアップ(No.1)


箱根町(はこねまち)は、神奈川県西部、箱根峠の東側に位置する町である。足柄下郡に属する。

概要 Edit

古くからの温泉町である。また、江戸時代には箱根関が置かれた地である。

温泉地としての評価は、江戸時代の温泉番付によると前頭格だった。しかし近代では、西武鉄道グループおよび箱根登山鉄道を傘下に収めた小田急電鉄の精力的な観光開発によって急速に発展した。なお、箱根温泉とは湯本、塔ノ沢、大平台、宮ノ下、小涌谷など町内にある温泉の総称である。

年明けの1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走は長い歴史を持ち、数々の名勝負を生んだ正月の恒例行事であり、箱根が最も活気に溢れる。

地理 Edit

詳細は「箱根山」を参照

箱根山を中心とする連山に囲まれ、カルデラ湖の芦ノ湖がある。

   山:神山、冠ヶ岳、箱根駒ヶ岳、明神ヶ岳、金時山、箱根峠、二子山、鞍掛山
   川:蛇骨川、須雲川、早川、明神川、大沢
   湖:芦ノ湖、お玉ヶ池、精進池
   瀑:蛙ノ滝、玉簾ノ滝、飛竜ノ滝

歴史 Edit

   律令時代 - 東海道相模国足柄下郡に属す。
   1180年8月 - 源頼朝が挙兵して序盤の戦いを石橋山で戦った。

「石橋山の戦い」を参照

   江戸時代 - 徳川家康が江戸幕府を開くと、東海道を足柄峠経由から箱根峠経由に変更させ、現在の箱根町に当たる芦ノ湖畔に箱根関所を設置し、「入鉄砲に出女(武家の妻女)」を厳重に監視した。箱根宿三島町・芦川町は韮山代官所直轄の天領、箱根宿小田原町・新町・新谷町およびそれ以外の箱根町域のほとんどは、小田原藩領となる[1]。
   1868年8月17日(慶応4年6月29日) - 箱根宿三島町・芦川町の民政一般が神奈川府の管轄となる。ただし一部事務などは韮山県が扱った。[1]。
   明治初年 - 箱根宿が箱根駅に改称。
   1869年7月25日(明治2年6月17日) - 版籍奉還により、明治政府の行政区画としての小田原藩が成立する。
   1871年8月29日(明治4年7月14日) - 廃藩置県により、小田原藩が廃止され、小田原県となる。
   1871年(明治4年9月) - 韮山県廃止により、箱根駅が全面的に神奈川県の管轄となる。
   1871年12月25日(明治4年11月14日) - 小田原県は廃止され、神奈川県管轄地域を含めた足柄下郡の全域が足柄県に属す[2]。
   1876年(明治9年)4月18日 - 足柄県を分割し、これ以降は神奈川県に属する[3]。
   1884年(明治17年) - 箱根駅、元箱根村および芦之湯村が「箱根駅外二ケ村」連合戸長制を敷く[1]。
   1886年(明治19年)7月 - 函根離宮(現在の恩賜箱根公園)が竣工する。
   1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行で箱根駅、湯本村、温泉村、宮城野村、仙石原村、元箱根村、芦之湯村の1駅6村が発足する[4]。箱根駅、元箱根村および芦之湯村は、「箱根駅外二ヶ村組合」にて行政を行う[1]。
   1892年(明治25年)10月29日 - 県治局長による内翰により、箱根駅が箱根町に改称する[4]。箱根駅外二ヶ村組合は、箱根町外二ヶ村組合となる。
   1904年(明治37年) - 七湯経由の人力車道が足ノ湖畔まで開通する[1]。
   1927年(昭和2年)10月1日 - 湯本村が町制施行し、湯本町となる[4]。
       このころ、箱根山戦争が起きる。
   1954年(昭和29年)1月1日 - 箱根町外二ヶ村組合の箱根町、元箱根村および芦之湯村が合併して、新たに箱根町となる。
   1956年(昭和31年)9月30日 - 湯本町、温泉村、宮城野村、仙石原村および箱根町が合併して、新たに箱根町となる。

産業 Edit

   観光、温泉
   寄木細工(伝統工芸)

姉妹都市 Edit

国内 Edit

       洞爺湖町(旧虻田町時代より提携。北海道虻田郡)
           1964年(昭和39年)7月4日提携

海外 Edit

       ジャスパー市(カナダ)
           1972年(昭和47年)7月4日提携
       タウポ市(ニュージーランド)
           1987年(昭和62年)10月7日提携

学校 Edit

小学校 Edit

   箱根町立箱根の森小学校(温泉小・宮城野小・箱根小を統合して、2008年(平成20年)4月に開校)
   箱根町立仙石原小学校
   箱根町立湯本小学校
   私立恵明学園小学校
   私立函嶺白百合学園小学校

廃校となった小学校 Edit

   箱根町立温泉小学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
   箱根町立宮城野小学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
   箱根町立箱根小学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)

中学校 Edit

   箱根町立箱根中学校(仙石原中・湯本中・箱根明星中を統合して、2008年に開校)
   私立函嶺白百合学園中学校

廃校となった中学校 Edit

   箱根町立仙石原中学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
   箱根町立湯本中学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)
   箱根町立箱根明星中学校(2008年(平成20年)3月31日廃校)

高等学校 Edit

   私立函嶺白百合学園高等学校

鉄道 Edit

箱根登山鉄道 Edit

       箱根登山鉄道鉄道線
           - 箱根湯本駅 - 塔ノ沢駅 - 大平台駅 - 宮ノ下駅 - 小涌谷駅 - 彫刻の森駅 - 強羅駅
       箱根登山ケーブルカー
           強羅駅 - 公園下駅 - 公園上駅 - 中強羅駅 - 上強羅駅 - 早雲山駅

箱根ロープウェイ Edit

       早雲山駅 - 大涌谷駅 - 姥子駅 - 桃源台駅

伊豆箱根鉄道 Edit

       箱根駒ヶ岳ロープウェー
           箱根園駅 - 駒ヶ岳山頂駅

道路 Edit

有料道路 Edit

       箱根ターンパイク
       芦ノ湖スカイライン

一般国道 Edit

       国道1号
           箱根新道・小田原箱根道路
       国道138号

主要県道 Edit

       神奈川県道75号湯河原箱根仙石原線

一般県道 Edit

       神奈川県道732号
       神奈川県道733号
       神奈川県道734号
       神奈川県道735号
       神奈川県道736号
       神奈川県道737号
       神奈川県道738号

路線バス Edit

   伊豆箱根バス
   小田急箱根高速バス
   沼津登山東海バス
   箱根登山バス

Edit

   伊豆箱根鉄道(芦ノ湖遊覧船)
   箱根観光船(箱根海賊船)

観光 Edit

箱根彫刻の森美術館などの美術館が多く点在する。

近年、台湾や韓国からの観光客が多く、繁体字やハングルの表記がめだつ。
主な観光地
箱根山芦ノ湖
大涌谷

   箱根山 - 箱根駒ヶ岳・二子山など
   芦ノ湖
   大涌谷
   旧街道石畳
   小涌谷
   早雲寺
   杉並木
   仙石原
   箱根神社
   箱根大天狗山神社
   天聖稲荷神社
   天聖院
   箱根関所
   元箱根石仏・石塔群
   神奈川県立恩賜箱根公園
   強羅公園
   箱根 彫刻の森美術館
   畑宿
   進士ヶ城

レジャー Edit

   箱根温泉
   箱根ラリック美術館
   箱根ガラスの森

祭り Edit

   湯立獅子舞(仙石原、宮城野)1976年(昭和51年)10月19日に神奈川県の無形民俗文化財に指定された。
   箱根節分祭
   大平台温泉まつり
   金時祭
   小涌谷つつじまつり
   九頭龍神社例祭
   宮城野湯立獅子
   湖水まつり
   御神幸祭
   太閤ひょうたん祭
   湖尻龍神祭
   鳥居焼まつり・流燈祭
   箱根園サマーフェスタ
   大平台温泉夏まつり
   宮城野夏まつり
   箱根大文字焼
   すすきまつり
   湯本熊野神社祭
   正眼寺地蔵縁日
   芦刈まつり
   箱根大名行列
   箱根秋の音楽祭
   塔之沢火伏観音菩薩例大祭
   ケンペル・バーニー祭
   天王祭(仙石原 7月第三日曜日)
   納涼盆踊り大会(仙石原文化センターにて、8月13・14・15日)

出身有名人 Edit

   河田貴一 - タレント (BOOMER)
   丘みつ子‐女優(在住)
   いまのまい-歌手・タレント(完熟娘。)
   松尾駿 - タレント (チョコレートプラネット)

ゆかりの有名人 Edit

   折口信夫 - 国文学者、民俗学者、歌人、作家(仙石原に別荘を所有していた)
   並木秋人 - 詩人
   カール・ツンベルク - 植物学者(箱根町に滞在して植物標本を採集した)

箱根町を舞台とした作品 Edit

   蒼い描点 - 松本清張の小説。箱根温泉など町内を主要な舞台とし、著者が執筆時に宿泊した旅館も町内に現存する。1960年(昭和35年)以降4度テレビドラマ化された。
   新世紀エヴァンゲリオン - 現在の仙石原が物語の中心地の「第3新東京市」として登場する。町の観光協会がスタジオカラーおよびガイナックス監修のもとヱヴァンゲリヲン新劇場版とタイアップ企画の観光パンフレット「ヱヴァンゲリヲン箱根補完マップ」を配布する[7]、旧仙石原中学校でのアニメイベントを開催するなど町をあげたタイアップ企画を行っている。
   太陽の黙示録 - 主人公の舷一郎は箱根の山中で遊んでいた時に日本大震災に遭った。

電話番号 Edit

市外局番は0460(小田原MA)。市内局番が1桁、総桁数が9桁という日本では珍しい状況が長年続いていたが、2007年(平成19年)2月25日2:00より頭に「8」をつけた2桁に変更、総桁数も他地域と同様の10桁となった。